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平成28年4月21日静岡新聞:記事全文

見出し 茶寿 菊川の自園で手摘み 丹精の茶 出来栄えは上々―県内男性最高齢の福島さん
日付 2016.4.21
新聞名 静岡(朝)
22
連載・コーナー 広域ワイド
ジャンル 地域 西
記事全文 新茶の初取引を前に20日、県内男性最高齢の福島重雄さん(108)=菊川市小沢=が自身の茶園で新茶の手摘みを行った。茶寿を迎えた今も地元の六郷茶農協の組合員に名を連ね、茶園に足を運ぶ重雄さん。「霜も来なかったからいいと思うよ」と今年の新茶の出来栄えに満足そうな表情を浮かべた。お茶づくりは「楽しい」と変わらぬ愛情を注ぐ。斌人(よしひと)さん(80)、房枝さん(78)の長男夫婦とともに、もえぎ色に育った「やぶきた」の新芽を丁寧に摘み取っていった。太田順一市長や後藤克宏同農協組合長(59)も駆け付け、作業を見守った。重雄さんは小中学校教員を長く務め、定年退職後に父の後を継いで本格的に農業に携わるようになった。現在は「体力が弱った」と言うが、時折茶園に行っては生育状況に目をやる。元気の秘訣(ひけつ)はやはり「お茶を毎日飲むこと」だ。初摘みは特別な日のようで、記者から「今日を楽しみにしていましたか」と問われると「はい」と笑顔。自分のつくったお茶は「甘みがあっておいしいよ」と誇らしげに話した。重雄さんらが摘み取った茶葉は同農協の工場に運び込まれ、荒茶製造された。21日のJA遠州夢咲茶業振興センター「サエリア」の初取引に上場される。