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平成31年1月1日静岡新聞:記事全文

見出し 県内「スーパー高齢者」人生100年時代 生き生き―とどまらない研究熱―音楽教師 赤堀庄太郎さん 91歳
日付 2019.1.1
新聞名 静岡(朝)
15
連載・コーナー 県内
ジャンル
記事全文 扉を開けるとそこは秘密基地。菊川市の研究室には、ピアノ、電子オルガン、作りかけのギターに楽譜。70年に及ぶ研究の成果が所狭しと並ぶ。 県西部で音楽教師として教壇に立つ傍ら、鍵盤ハーモニカや3人で合奏できる電子オルガンを企業と協力して開発してきた。音楽教育に生かせるならばと、特許の申請は一度もしなかった。 今でも研究意欲は衰えない。電子で出す音を人間が奏でる生の音にできる限り近づけたい-。ギターやバイオリンを自作し、作曲にも取り組む。鍵盤ハーモニカの演奏会は、県外にも出掛ける。舌を使った奏法を駆使し、複雑な指使いもお手の物。強弱のはっきりした、音の重なりが美しい演奏は聞く者を魅了する。クラシック、童謡、ジャズなどリクエストに応じ何でも披露するという。「年を取ったからやらないという考え方はしない。可能な限りは演奏も研究も続けたい」。音楽への情熱は冷めない。