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菊川市の小笠東地区コミュニティセンター「くすりん」(同市川上)で、ボランティアサロンの女性らがマスクの手作りに励んでいる。約10年前の発足時から裁縫を主な活動にしてきたメンバーにとっては腕の見せどころ。新型コロナウイルスによる休止期間を経て、久しぶりに再会した仲間と和やかに作業を進めている。18畳の和室に長机を並べ、メンバー10人が型取り、裁断などを分業する。「世間話をしながらみんなでやる。ここに来るのが一番の楽しみです」。発足当初から活動する赤堀さよさん(79)=同市赤土=は笑顔でミシンに向かう。これまで小笠東小の入学式で新入生の胸に添えるコサージュ、敬老会でお年寄りに贈るはんてんなどを手作りしてきた。市内の全幼稚園にお手玉をプレゼントしたことも。東日本大震災の発生後はもみ殻のクッションを被災地に届けた。マスクは同センターで行われる認知症予防講座の参加者約20人に1人2枚ずつ渡す予定。素材の布のほとんどは活動を知る地元住民からの寄付という。再開後は全員がマスクを着用し、室内の換気など感染予防に気を配るが、和気あいあいとした雰囲気は変わらない。代表の二俣美保子さん(75)=同市猿渡=は「『ああ楽しかった』と家に帰るのが一番。これからも元気に続けます」と話す。 |