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令和2年12月18日静岡新聞:記事全文

見出し 菊川南陵高 募集停止発表 別事業者に引き継ぎ目指す
日付 2020.12.18
新聞名 静岡(朝)
30
連載・コーナー
ジャンル 社会
記事全文 学校法人南陵学園は17日、菊川市河東の菊川南陵高について2021年春の生徒募集を停止すると発表した。生徒数減少で資金繰りが厳しく、別の事業者と運営引き継ぎの協議を進めていることも明らかにした。協議が不調に終われば在校生を他校に転籍させざるを得なくなる可能性もあるという。同校で会見した林高樹校長によると、同校の入学者は定員160人に対して19年度が17人、20年度が18人と極端に不足し、21年度も増加の見通しが立っていない。資金難から教員の確保も難しく、新入生の受け入れ態勢が整わないという。同校はスポーツコースと不登校、外国人生徒の支援が運営の中心で、卒業予定の3年生を除く在校生は32人。林校長は「課題を抱えた生徒が社会に踏み出せるよう寄り添い支援している。転籍は心配で、何とかこの学校で卒業まで指導したい」と述べた。方向性を固める時期的なめどについては、「転籍になる場合、来年1月には決まっていないと振り分けのタイミングを失う」との認識も示した。同校の入学者は12~16年度に100人を超えていたが、近年減少が続き、18年に理事長夫妻と当時の校長らが補助金の使途などを巡って互いに告発するトラブルがあったのを機に急減した。 県私学振興課によると、私立高が生徒の募集を停止するのは県内で初めてだという。