文字のサイズ

小 中 大

記事全文

平成27年5月12日静岡新聞:記事全文

見出し 菊川のコンビニオーナー機転 ギフト券大量購入「待った」 新手振り込め詐欺防ぐ
日付 2015.5.12
新聞名 静岡(朝)
25
連載・コーナー
ジャンル 社会
記事全文 菊川市加茂のコンビニ店「セブンイレブン菊川加茂北店」のオーナー内田幹生さん(58)が、20代の女性客の振り込め詐欺被害を水際で防いだ。菊川署によると、電子マネーを大量に購入させる新手の詐欺で、県内のコンビニ店で若者の被害を防止できたケースも珍しい。同署は近く、内田さんに署長感謝状を贈る。内田さんによると、女性客は4月下旬に来店し、インターネット上で買い物ができるギフト券の購入を求めた。従業員が1枚2万5千円のギフト券を何枚も発行していたことを不審に思い、女性客に購入総額を聞くと、30万円と答えた。高額さに驚き、買う商品を尋ねると「登録したサイトの解約料として請求された」と明かした。内田さんは架空請求だと判断し、女性を説得してギフト券の発行をストップ。配達の時間が迫っていたため、車両に同乗してもらい一緒に配達先を回った後、菊川署への相談に同行した。同署によると、ギフト券には1枚ずつ固有の番号が印字され、ネットで入力すれば買い物ができる仕組み。犯人は番号を聞き出し商品を購入する狙いだったとみられる。井出登署長は「コンビニ店から現金を送らせる手口はよくあるが、ギフト券は初めて。内田さんの機転のおかげで被害を防ぐことができた」と感謝する。内田さんは「女性が悪質なサイトに登録してしまったことを正直に話してくれたから対処できた。女性の勇気が被害を防いだ」と話した。