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平成27年8月7日静岡新聞:記事全文

見出し 「10キロ圏内調査拡大を」 浜岡原発環境放射能 菊川市長、県に要望
日付 2015.8.7
新聞名 静岡(朝)
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連載・コーナー
ジャンル 社会
記事全文 中部電力と浜岡原発の地元4市(御前崎、牧之原、掛川、菊川)などでつくる県原子力発電所環境安全協議会は6日、静岡市葵区で本会議を開き、2014年度の同原発周辺環境放射能調査の結果を確認した。質疑で菊川市の太田順一市長は「調査箇所を増やす見直しが必要」との意見を述べた。同調査は浜岡原発から10キロ圏内の空間放射線量と環境試料中の放射能を対象とする。14年度の調査結果は、東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故の影響について「健康への影響は心配ないレベルだった」と結論付けた。調査は県と中電が同じ箇所で別々に実施する「ダブルチェック」が基本。県は調査対象を2013年度から31キロ圏内に広げた一方、10キロ圏内の調査地点数を減らした。このため、10キロ圏内の一部調査地点は中電だけが測定する形になっている。太田市長は「ダブルチェックは地元4市と県が中電と結ぶ安全協定で最も重視する事項の一つ。10キロ圏内の調査態勢を従来通りに戻してほしい」と求めた。調査方法は第三者機関の県環境放射能測定技術会で定める。県原子力安全対策課の担当者は「調査結果を精査し、技術会で議論した上で必要性があれば、調査地点増設を検討したい」との方針を示した。