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平成27年9月29日静岡新聞:記事全文

見出し 市民団体の請願、不採択 異例の長期審査に
日付 2015.9.29
新聞名 静岡(朝)
27
連載・コーナー
ジャンル 社会
記事全文 菊川市議会が28日に不採択とした浜岡原発に関する請願は、1年近い異例の長期審査となった。議員からは「高度な専門的知識を求められるために時間がかかった」など、原発問題での判断の難しさをうかがわせる声も漏れた。市議会は請願で指摘された新規制基準の妥当性や浜岡原発の過酷事故対策を検証するため、有識者から意見を聴くなどした。市議の一人は「問題の複雑さや専門性から議論に時間を費やさざるを得なかった」と明かした。市が実施した市民アンケートでは浜岡原発の停止継続を望む意見が2年連続で半数を超える。議会は「請願を不採択にしただけでは納得してもらえない」(小笠原宏昌総務建設委員長)と、代わりに意見書を可決することで世論への配慮を示した格好だ。ただ、請願を出した市民団体の伊藤芳男共同代表は「請願の不採択は残念。意見書は落としどころを探した結果だろう」と批判した。