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平成27年12月1日静岡新聞:記事全文

見出し 横地城跡の景観保全へ 菊川の有志 松枯れ対策で菰巻き
日付 2015.12.1
新聞名 静岡(朝)
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連載・コーナー 浜松・遠州
ジャンル 地域 西
記事全文 国の重要文化財「横地城跡」(菊川市東横地)の保全活動を行う横地城自然公園運営協議会(鈴木勝章会長)は30日、城跡内の松枯れ対策に取り組んだ。会員20人が害虫対策のため松に菰(こも)を巻いた。横地城は中世に一帯を治めていた横地氏の山城で、1476年に今川氏に攻められ陥落した。現在は年間を通じて歴史愛好家が訪れるほか、毎年4月に家族連れでにぎわう桜祭りが開かれている。城跡内の横地神社と本丸跡の周辺には高さ15メートル前後の松約70本が並ぶが、近年は害虫による松枯れが深刻化していた。景観保全と倒木防止による観光客の安全確保のため対策実施を決めた。参加者は松の樹皮下で越冬する害虫をおびき寄せるため、幹回り1~2メートルの松に菰を取り付けた。菰は3月に取り外し、集めた害虫と一緒に焼却処分する。鈴木会長は「山城ならではの景観を多くの人に楽しんでもらうため松を後世に残したい」と話した。