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令和3年4月17日静岡新聞:記事全文

見出し 新茶シーズン到来 各地で初取引―掛川、菊川、袋井市、森町
日付 2021.4.17
新聞名 静岡(朝)
20
連載・コーナー 中東遠
ジャンル 地域 西
記事全文 掛川、菊川、袋井市、森町で16日、新茶初取引が行われた。いずれも昨年より5日早い。屋外で式典を開くなど、各地で新型コロナウイルス感染症の予防対策を徹底して実施した。上場数 大幅に増加 掛川茶市場掛川茶市場はJA掛川市茶業研修センターで初取引を実施した。会場の外で式典を行い、関係者80人が新茶シーズン到来を祝った。過去2番目に早い取引開始となった。式典には同JAの松永大吾組合長や松井三郎市長らが出席した。茶市場取引運営委員会の堀内和久委員長は「今年は頂芽優勢で新芽に味が凝縮されており、おいしいお茶が提供できる」と期待を込めた。会場では茶商らが茶葉の香りや水色を吟味し、取引が成立すると手合わせの音が響いた。上場数は昨年の市場開きに4口256・5キロだったのに対し、22口3088キロと大幅に上回った。28工場から33口5559キロ 菊川・JA遠州夢咲「サエリア」菊川市和田のJA遠州夢咲「サエリア」では、参加人数を制限して初取引を実施した。関係者60人が集まり、威勢良く手締めを行って今期の茶業発展を祈願した。式典には同JAの河原崎友二組合長や同JAの管内である掛川、菊川、御前崎市を代表して長谷川寛彦菊川市長などが出席した。河原崎組合長は「本年は春の暖かさから芽の動きが早く、各地区の茶園で差がなく、きれいな芽伸びが確認された」と品質に期待した。式典後に取引が行われ、28工場から33口5559キロの上場があった。高値は手もみで仕上げた手摘みのやぶきたで8万800円だった。最高値は29618(ふくろいちゃ)円 袋井・茶ピア取引所茶ピア取引所(袋井市)での初取引には、市南部の5工場から「やぶきた」を中心に8口107キロが持ち込まれた。最高値は「袋井茶」にちなんで2万9618円だった。昨年は新型コロナ感染拡大防止のため入札方式で実施したが、今年は例年と同様に売り手と買い手が一対一で価格交渉する相対取引が行われた。JA遠州中央の職員がそろばんをはじいて茶商と商談し、成立すると手合わせをした。袋井地区農協茶業委員会の鈴木芳弘委員長は「例年にもまして高品質な茶を出品でき、活発な取引になった。コロナ禍で大変な状況が続くが、変わらず良い茶を供給していく」と話した。