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令和3年6月3日静岡新聞:記事全文

見出し 妻が事件状況証言 地裁浜松支部公判 ブラジル人夫婦殺傷
日付 2021.6.3
新聞名 静岡(朝)
27
連載・コーナー
ジャンル 社会
記事全文 菊川市で2020年2月、ブラジル人の夫婦を殺傷したとして、殺人と傷害の罪に問われた住所不定、無職山口正文被告(65)の裁判員裁判第2回公判が2日、静岡地裁浜松支部(大村泰平裁判長)で開かれた。殺害されたデ・ソウザ・マルコスさん=当時(44)=の妻が証人尋問に出廷し、事件当時の状況を証言した。妻によると、マルコスさんが車で自宅に着いた後、家の外から人がけんかをするような声が聞こえたという。外に出ると、マルコスさんが刃物を持った人ともみ合いになっていて、助けようとした妻も腕を切りつけられ、けがを負った。犯人の特徴を検察に聞かれ、妻は「声や息づかいから50歳以上で、体格はブラジル人ではないと思った」と語った。尋問では、犯人が着用していたと検察が主張するピエロ風のマスクにも言及した。妻は事件当時の記憶をもとに「マスクは目と大きな口が描いてあり、赤や青の線があった」と説明。一方、事件後に警察から確認を求められたマスクは「目立つ赤い鼻があり、鼻の部分だけ記憶と違った」とし、犯人が着用していたマスクとは「同じではないと思った」と述べた。山口被告は「犯行現場に行っていない」と無罪を訴えている。