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令和3年7月3日静岡新聞:記事全文

見出し 聞きたい=東西エリア進出 店舗網増強、顧客獲得へ 曽根誠司 田子重社長
日付 2021.7.3
新聞名 静岡(朝)
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連載・コーナー 経済しずおか
ジャンル 経済
記事全文 県西部初となる小笠店(菊川市)を2月に出店したのに続き、2022年1月をめどに東部初の西島町店(沼津市)を開店する。東西エリア進出を機に店舗網の増強を狙う。-中部地区11店舗から、店舗網を東西に拡大した狙いは。「西島町店は社内最大規模の2500平方メートル超の広さ。両店舗を足がかりに、県内の店舗数を充実させたい。周辺地区に自社の店舗がない単独店は、他社との競争で厳しい立場に置かれる。早く周辺に店舗を増やして広い網を張ることで、他店の領域に存在する顧客をより多く獲得できるようにしていきたい」-エリア拡大の課題は。「物流については、心配していない。個別の輸送で対応する。遠距離のため問屋が直接両店舗に納品することが難しければ、焼津市にある自社の物流センターに集め、弊社の物流システムを利用してもらうなど臨機応変に対応していく。店舗網を広げ、従業員に新天地での挑戦を促す」-他店との差別化戦略は。「商品の鮮度と品質を担保するためには食材の店内加工が鍵。調理や品出しの担当者をそれぞれ教育する必要がある。安定した採用の実現にも時間がかかる。学校に繰り返し足を運び、キャリア教育の依頼にも応じるなど信頼関係の構築に努め、採用と人材育成を強化していく」-顧客獲得の方策は。「新規出店地域になじめるよう、住民が求めている有力商品を置くように工夫している。ソース一つ見ても、中部と東部では好まれるブランドが異なる。生活文化や食文化のバリエーションに合わせ、個々の店舗での対応に力を入れていきたい」(聞き手=経済部・駒木千尋)そね・せいじ 1994年田子重入社。2001年に取締役に就任し、09年から現職。東京水産大(現東京海洋大)卒。焼津市出身。53歳。