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令和3年7月19日静岡新聞:記事全文

見出し 36人の輝き忘れない 京アニ事件2年 追悼式
日付 2021.7.19
新聞名 静岡(朝)
26
連載・コーナー
ジャンル 社会
記事全文 36人が死亡した京都アニメーション放火殺人事件は18日、発生から2年を迎えた。同社は、事件発生時刻の午前10時半すぎから、現場となった京都市伏見区の第1スタジオ跡地で追悼式を開いた。八田英明社長は「優秀な仲間がこの地に集まった。皆、輝いていた。あなたたちを忘れることはない」と弔辞を述べた。同社の代理人弁護士によると、遺族と関係者ら約70人が参加。1分間の黙とうをささげた。遺族代表も弔辞を述べ、参加者が祭壇に献花した。すすり泣く声も聞こえたという。八田社長はその後、京都市下京区内で記者会見し「2年たとうと、3年たとうと思いは変わらない」と話した。会社の再建について「これだけの人が亡くなって、創造力は激減しているが、1ミリずつ前向きに進んでいる。新入社員も入り、新しい力を得ている」と説明した。菊川 元社員 大村さんへ黙とう「作品永遠に」京都アニメーション放火殺人事件の発生から2年となる18日、事件に巻き込まれた元社員大村勇貴さんの故郷菊川市で、菊川田んぼアート実行委員会のメンバーが黙とうし、大村さんに感謝の思いを伝えた。実行委は昨年、大村さん家族の協力で田んぼアートの図柄に大村さんの絵本「うーちゃんのまつざき」の一場面を使用した。温かな作品が例年以上に多くの来場者を集めた。今年は市内外の学生が作業に関わるなど、取り組みの輪が大きく広がった。今年の図柄は大村さんの後輩、常葉大造形学部の学生が描いたアマビエ。新たに100本制作したうーちゃんの絵ののぼり旗も並べた。実行委の池田正代表は「勇貴君のおかげで大勢の人が見に来てくれている。今後もずっとうーちゃんの旗を立てて、永遠に作品を伝えたい」と話した。田んぼアートの観賞やぐらは8月15日まで土日祝日に開放中。