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令和2年4月3日静岡新聞:記事全文

見出し 菊川深蒸し茶 GI申請 県内初 発祥地ブランド確立へ
日付 2020.4.3
新聞名 静岡(朝)
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連載・コーナー 経済しずおか
ジャンル 経済
記事全文 菊川市茶業協会は3月下旬、市内などで生産される深蒸し茶を農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に登録申請した。茶の申請は県内では初。今後国が審査し、登録の可否を判断する。同協会によると名称を「菊川深蒸し茶」または「深蒸し菊川茶」として申請した。同市のほか隣接する牧之原市、島田市、御前崎市で生産された生葉を使い、菊川市内の荒茶工場で加工した茶を指すと定めた。深蒸し茶発祥の地とされる起源や特性を生かし、ブランドの確立を目指す。菊川深蒸し茶は蒸し時間が長く、渋みを抑えたまろやかな味が特長。同協会は2018年度から品質のアピールや模倣品排除などを目的に登録申請を目指し、市やJA遠州夢咲、市内茶商らと協議を重ねてきた。生葉の産地に幅を持たせつつ製法を規定することで、生産者に無理がなく品質の安定を図れる基準になるよう配慮した。同協会の黒川浩丹事務局は「認知度向上だけでなく生産者の生産意欲の向上も期待したい」と意欲を示した。GIは地域の伝統的産品の製法や特性など知的財産権として国が保護する制度。県内では三島馬鈴薯(ばれいしょ)や田子の浦しらすが登録されている。本山茶(静岡市)や川根茶(川根本町など)が申請に向けて準備を進めている。