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菊川市潮海寺地区で3年に1度開かれる潮海寺祇園祭が25日から3日間、八坂神社と新宮神社の周辺で繰り広げられる。開幕を控え地元住民は連日、祭りを彩る市無形民俗文化財「潮海寺祇園囃子(ばやし)」を練習している。祇園祭は原因不明の病気が流行した永禄年間(1558~70年)に、厄災除去のため始まったとされる。祭り期間中は地区内で、八坂神社に祭られているスサノオノミコトの御神体を乗せたみこしの渡御と還御や、重さ1トン以上の屋台の引き回しが行われる。屋台を引き回す際に太鼓、笛、鉦(かね)などで演奏する潮海寺祇園囃子は「かまくら」「舞扇」「屋台下」の3曲目があり、屋台の動きに合わせて使い分ける。お囃子を盛り上げるのは地区の3年生以上の児童28人。屋台の上で順番に小太鼓をたたき、引き回しに華を添える。児童は6月中旬から週4回、公民館で練習に励んでいる。祇園囃子保存会の指導を受けながら、「そりゃ」と時折声を上げてリズム良く太鼓をたたく。初めて祭りに参加するという河城小5年の勝浦杏吏さん(11)は「最初より上手にたたけるようになった。本番では大きな声を出したい」と意気込んだ。祭り初日と最終日に住民がみこしを担いで両神社の間を移動するみこし渡御・還御の道中では、みこしの後ろに続く屋台が潮海寺仁王門の33段の石段を昇降する「御神坂下り・上り」が見どころ。 |