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平成30年6月29日静岡新聞:記事全文

見出し 創造企業しずおか=アウトドア用万能フレーム アイアンクラフト―脚角度に強さの秘密
日付 2018.6.29
新聞名 静岡(朝)
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連載・コーナー 経済・しずおか
ジャンル 経済
記事全文 ハンドメードの鉄製アウトドア用品を製造販売している。鉄筋用の棒鋼を切断、溶接して作るシンプルなデザイン、100キロ超の荷重にも優に耐える頑丈さがキャンプ愛好者の間で話題となり、ネット通販で国内外から注文を伸ばしている。「多機能たき火ギア」はロストル(火格子)と脚、鍋をつるすフックなどのセット。簡単にたき火を使った調理ができ、クーラーボックスなどの道具を置く台としても活躍する。溶接の正確さと脚の角度に強度の秘密があり、実用新案、登録意匠を取得した。発売2年余りで既に1500セットを販売した。もともとは創業20年の建設会社を営んでいる。2年半前、仲間から頼まれて工事用の鋼材で試作したアウトドア用ラックがSNSや口コミで話題になり、全国から注文が相次いだため、新たに会社を設立した。ほかにテーブル、掛川市の鍛造職人と開発したフライパンなど15種を販売中。花や小物を飾るインテリア用品としても人気があり、通販のほか全国のセレクトショップ6店で扱われている。韓国や中国、台湾からも注文が増えている。◇会社概要 2017年設立。社員3人。菊川市西方5380の1。黒田憲一社長(48) シンプルで長持ちし、ずっと愛用してもらえる製品を目指している。海外からの大きな反響に、日本の鋼材の品質や溶接技術がいかに高く評価されているかを改めて感じた。各地のアウトドアイベントに協力し、市のふるさと納税の返礼品に製品を提供するなど、地域活性化への貢献も強く意識している。