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県の14日のまとめによると、2018年9月時点で県内の100歳以上の高齢者は1991人で、10年前と比べ倍増した。介護などを必要としない期間を示す「健康寿命」も伸びている。「人生100年時代」と言われる中、仕事や趣味を楽しみながら元気に過ごす長寿者も多い。一方で独居などをきっかけに孤立する高齢者も目立ち、社会参加を促す必要性が高まっている。菊川市半済の小田久雄さん、ふみさん夫妻はともに101歳。長年ガソリンスタンドを2人で切り盛りしてきた。久雄さんは今もガソリンスタンドを訪れた客に茶を提供するなど「現役」として働いている。「耳が良く、人と話ができるのが元気の理由」と語った。島田市の大石君代さん(100)は78歳の時に舞踊を始めた。現在は地元愛好グループで講師を務める。「舞踊が一番の楽しみ。生徒と会話を楽しみながら、いい運動ができている」と声を弾ませた。県長寿政策課によると、県内の100歳以上の高齢者は08年1041人、13年1528人と右肩上がりが続いている。健康寿命は16年が男性72・63歳、女性75・37歳。いずれも全国上位という。同課担当者は「医療の進歩に加え、静岡の豊かな食文化などが要因では」と分析する。懸念されるのは、独居をきっかけにした高齢者の孤立や引きこもり。県は各市町と連携して高齢者の居場所づくりを進める。同課担当者は「健康長寿のためにも社会参加は重要」と話した。 |