文字のサイズ

小 中 大

記事全文

平成29年1月23日静岡新聞:記事全文

見出し 菊川市長 太田氏4選 元市議小笠原氏破る 市議17人決まる
日付 2017.1.23
新聞名 静岡(朝)
1
連載・コーナー
ジャンル
記事全文 任期満了に伴う菊川市長選と市議選(定数17)は22日、投票が行われた。即日開票の結果、市長選は現職の太田順一氏(66)=民進、連合静岡推薦=が新人の元菊川市議小笠原宏昌氏(52)を抑え、4選を果たした。投票率は68・27%で、前回選を0・33ポイント下回った。市議選は午後11時現在、開票作業が続いている。 太田氏は社会資本整備の進展や子育て支援環境の充実など3期12年の実績を前面に掲げ、「菊川が住みやすいまちに選ばれるようになった」と訴えた。政党や業界団体から幅広い支援を得て、手堅い組織戦を展開した。 小笠原氏は同級生や地元支援者が中心となって草の根の選挙戦を繰り広げた。太田氏の多選を批判し、市長自らが政策提案する積極型行政への刷新を訴えたが、届かなかった。菊川市加茂の太田氏の選挙事務所に当確の一報が届くと、集まった支援者から歓声と拍手が沸き上がった。太田氏は「市民が次の4年を託してくれたことに責任の重さを感じている。全力でまちづくりに取り組みたい」と意気込みを語った。 ■解説=実績で多選批判かわす 市政継続か刷新かが問われた菊川市長選は、現職の太田順一氏が4選を果たした。市民は3期12年にわたる安定した市政運営の実績と太田氏の経験を評価した。分厚い組織力にも支えられ、多選批判をかわした。 医療・福祉政策や国や県とのパイプを生かした防災対策が支持されたが、変革を訴えた新人小笠原宏昌氏に同調する市民も一定数いた。特に過疎化が進む旧小笠町地区では中心地でもある旧菊川町地区と格差が広がっているとの不満があり、早急な対策を求める声が広がった。2017年度から始まる第2次市総合計画を「私の思いが詰まったまちづくり計画。自分の手で実現の筋道を立てたい」と訴えた太田氏。選挙戦で浮き彫りになった多くの課題に、真摯(しんし)に向き合うことが求められる。 ■菊川市長の略歴 ▽太田順一氏(おおた・じゅんいち) 旧菊川町出身。旅行代理店社長、同町議を経て、1998年から同町長を2期務めた。旧小笠町との合併で菊川市が誕生した2005年に初代市長に当選し、現在3期目。国学院大卒。堀之内。 ■菊川市長選開票状況当 600 太田順一 66 無現(4) 600 小笠原宏昌 52 無新(開票率 4.72%)